使い捨てコンタクトのプロ
「生協で野菜をとってたんだけど、下ごしらえして、冷凍するような余裕がないから、週の初めに来た野菜がだんだん腐ってくるじゃない。
悲しくて……」ただ、素材にはこだわり、外食はしなかった。
「保育園でMちゃん一人のために一生懸命、除去食、回転食やってくれてるのに、うちで手を抜くわけにはいかないじゃない」幸い、ダニやほこりはアレルゲンではなかったので、掃除と洗濯は週に一度まとめてやるだけ。
「ご飯作って台所で食べて、あとは寝るだけって感じ」だから、部屋の汚れを気にしてる暇もなかったという。
洗濯の量はすごかった。
「Mちゃんの保育園での着替えもあるし。
半間の押し入れの中に洗濯物を押し込んで、開けるとドドドドみたいな状態。
干すところもないから、アパートの隣のおばあちゃんのところの干し場も借りて、干させてもらった。
休みの日の午前中は洗濯に明け暮れていた」夫はサラリーマンだったから、ワイシャツもあったが、アイロンにまで手がまわらなかった。
そうしているうちに、Mちゃんの症状が軽くなってきた。
そして一九九四年四月、一家は再びアメリカへ。
五歳になったMちゃんはマクドナルドと生クリームベったりのパンケーキが大好物に。
アトピーで食事に気をつかっていたころとは大違いの生活。
でも、日本ではMちゃんの好みは依然として薄味だ。
三人で乗り切ったアトピーの経験は、これからMちゃんのなかで、どんなふうに育っていくのだろうか。
あせもや、と言い張っていたけれどアトピーでかきむしる子どもの姿を見て、私か代わってあげられたらと思う親は多いかもしれない。
しかし、そのかゆみ地獄は想像を絶する。
Mさん(三四歳)は長女のアトピーを治そうとやっきになり、自分もストレスでアトピーになってしまった。
「私って、楽天的で極楽トンボやったんです。
いつも自分のしたいことして生きてきた。
好きな男性と結婚して、ラマーズ法で子どもを産んだ。
大阪市内の住まいは古いたたずまいだけど、けっこう快適で。
そんなルンルン気分を妨げたのが、子どものアトピーでした。
長女は六ヵ月ごろから全身に湿疹が出てきてね。
私はあせもやと言い張っていたけど、冬になっても治らなかった」Mさんはアトピーのことを知ってはいたけれど、認めたくなかった。
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